平素より当協会に対しまして、関係機関の皆様には格別のご指導ご鞭撻を賜り、厚くお礼申し上げます。

また、会員各位におかれましては、多忙にもかかわらず当協会の社会貢献活動に積極的にご協力いただき感謝申し上げます。

当協会は、創立56周年、法人となって45周年をむかえ県内唯一の測量設計業の団体として社会基盤整備事業を通して地域社会に貢献してまいりました。

近年においては、測量技術や測量機器の発展により正確で高度な測量が可能となり、i-ConstructionからインフラDXへの取組へとさらに発展していくうえでそれらに対応するための高度な技術が求められるようになりました。そのため当協会では、それらに対応するための研修会を開催し技術の研鑽に努めております。

また、近年の激甚化する災害に迅速に対応するために、国土交通省近畿地方整備局木津川上流河川事務所の洪水による被災箇所など、陸上・水中を問わず限定的な範囲を迅速かつ効率的に三次元データにより計測が可能な「陸上・水中レーザードローンを活用した河床状況調査」、さらに同紀伊山系砂防事務所の大規模土砂災害発生時における現況把握実施のための実証実験「ドローンと衛星通信車（Car-SAT）を用いたリアルタイム映像電送、ドローンを用いた3次元データの取得」の実地見学に参加しニーズに対応できる技術の習得に努めております。

現在、どの業界においても、働き方改革や担い手不足および労働環境の整備が課題となっており、測量業界も技術者不足・技術者の高齢化、若手の働き手の不足の解消の道筋が見えない中、デジタル化を進めることで業務の生産性を向上させ、労働時間の短縮、有給休暇の取得といった労働環境の改善を推し進めていくことで「明るく楽しい職場」となるべく努力を積み重ねていくことが安定した雇用状況につながると考えております。

当協会は、「測量」に関心を持っていただきたい、また、将来、測量に携わった仕事に従事していただきたいという願いをもって、小学6年生を対象に毎年「測量の日」を記念して県内の小学校で測量体験学習を開催して今年で26年、実施した小学校は35校（2校は中学校）になります。また、建設業界と連携して高校生に出前講座も行っています。

「測量は、未来を創るはじまりの仕事」というフレーズのとおり少しでも多くの若者に社会基盤を支える仕事に魅力を感じていただきたいと願っております。 奈良県測量設計業協会は会員一同、業界の健全な発展および地域社会の安心安全のために努力してまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。

公益社団法人　奈良県測量設計業協会
会長　松嶋　秀典